優しい嘘はいらない
んっ…
一晩で慣らされた体が敏感に反応する。
背が仰け反り、彼の肩を押してもビクともせず、数時間前の余韻を引き戻すように彼の舌が頂きを弄びながら視線は私を艶めかしく見つめてくる。
視線が重なるとこれでもかというほど意地悪な動きをして、もう片方の胸を弄り頂きを指先で弾いていく。
甘い疼きと痛みにおかしくなっていく体
「…やぁっ…お願い(もう、やめて)」
「答えろよ」
「……」
なんて答えればいいのかわからない。
体は満たされるぐらい充分に愛されたと思う…
でも、心は…
「言わないっていうなら体に聞くまでだ」
えっ…なにするの?
今、恐ろしいセリフが聞こえたけど…
何度も瞬きさせ彼を見つめた。
口の端をクイッと上げ、彼の指が私の中を突き上げると腰が浮き疼いた体は、貪欲に彼の指を欲しがり私の意思とは関係なく求めている。
「体は正直だぞ…まだ足りないってひくついてる」
クッと笑い声を噛み殺し、わざと羞恥心を煽るセリフにカアっと顔が赤くなって両手で顔を覆い叫んだ。
「そ、そんなことないから…足りなくなんかない。充分だから…」
「充分ね…それじゃ俺のほしい答えにならないな。もっと、俺を欲しがれ」