サヨナラも言わずに

そして放課後になると、一瞬で私の机の周りに女子のみんな集合。



私は椅子に座ったままだから、見下ろされてるわけだけど……


普通に怖い。



ざっと二十人くらいいるんだよ!?



「よく逃げなかったわね」



逃げられなかった、が正しいけどね。


あんなに睨まれて、逃げられるわけないもん。



「ついて来て」



ユイさんはそう言うと、一人移動を開始する。



ほかの女子も、彼女についてぞろぞろと行く。



あーもう、怖いなぁ……



指先とか足とか若干震えてるし。



それなのについていくついて行く私は、バカなのか……



で、連れてこられたのはまたまた女子トイレ。



かと思えば違って、その隣の男子トイレに入れられた。



さすがに誰も来ないとは言え、これはマズイでしょ。



「……っ!?」



急いで出ようとすると、見たこともない男の人が三人入ってきた。


私はとっさに奥に逃げる。



大きさからして小学生ではないから……


高校生か大学生くらい、かな……



「お、小六にしてはイイ感じの子じゃん」
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