サヨナラも言わずに
そして翌日。
教室に行くと窓際の一番後ろの机がなかった。
……男子よりもひどいな、これ。
戸惑ってる私を見て、クラスの女子全員がクスクスと笑ってる。
……もしかしなくても、女子全員を敵に回した?
あー……私の小学校生活、終わった。
もともと終わってたようなもんだけど。
よし、今日はもう帰ろう。
このまま教室に居続けるのも嫌だし。
私は向きを変えて帰ろうとした。
でも、ユイさんが私の右肩を掴んだことによって、阻止されちゃった。
なんかすごい力入ってて、痛いんだけど……
「どこ行く気?」
家です。
って、ちゃんと言い返せない私は小心者なのかな……
「逃がすわけないでしょ?」
ユイさんの言葉に、取り巻きたちも首を縦に振る。
て、なんか人数増えてない……?
「今日は容赦しないって言ったよね?だからさ、逃げないでくれる?」
そんなセリフを聞いて逃げない人がいるわけないでしょ!