こんな嘘みたいな恋愛あるわけない!
5時間目、学校の中庭。
私は、この高校で初めてのおサボりをした。
「うぅっ………グスッ、ごめっ……グスッ」
号泣している園香。
「いや、園香のせいじゃないから。前から言おうと思ってたことだし。
幼なじみってことも、私忘れてたし。」
「でもっ、グスッ、…園香がっ、いつも怒ってなかったら、あんな大勢の前でケンカみたいにはならなかった………うぅっ、グスッ」
「園香ちゃんも伊紅ちゃんも、落ち込まないで。何度言っても懲りなかった向こうの二人も悪いわ。お互い様よ」
優しくなだめてくれる美郷。
「うん。ごめん、美郷も。
付き合わせちゃって……。
でも、なんであんなに園香はイケメンがきらいなの?」
ううっ、なんてしゃっくりをしながら顔を上げる園香。
「聞きたいけれど、無理して言わなくてもいいのよ?」
美郷が言うと。
「ううんっ。二人には迷惑かけたし、嫌われたくないもんっ。だから、聞いてくれる……?」
「「もちろん」」