こんな嘘みたいな恋愛あるわけない!
「伊紅、風邪?平気?」
伊澄が入ってきた。
そこで、思いつく。
「平気。たぶん、今日歩きすぎて疲れただけ」
「ならいいけど………」
「ねえ、伊澄。」
「なに?」
「明日さ、夜の夏葉と麗のライブの時、
一緒にいてくれない?」
「えっ、なんで?!僕、別に見たくないんだけど」
「うん。私も」
と言うと、前に観に行くって言ってたじゃん、って感じで、首を傾げている伊澄。
「なんか、ただでさえファンの子たちによく思われてないのにライブに行くのもなんか、周りの目がこわいからさ」