こんな嘘みたいな恋愛あるわけない!
ピロン♪
ケータイに通知がきている。
『今日、観に来てね』
麗からだ。
『がんばれ』
微妙に話を逸らしたけど、たぶん自然なレスだと思う。
そこで、顔を上げる。
「…………!」
「?どうしたの?伊紅……」
私が付いてきてないのに気づいたのか、
戻ってきた園香。
「伊紅ちゃん?次のたこ焼き……」
美郷も戻ってくる。
でも二人とも、状況に気付く。
「伊紅、久しぶり」
「……塁」
そこには、この間、校門で私を待っていた、登坂塁(とうさかるい)がいた。
「ほぁぁぁ!!」
園香が言う。