こんな嘘みたいな恋愛あるわけない!

「や…。私も、知ってます…。先輩のこと」

と言うと。


「えっ?!まじで?!」

と、驚いて乗り出してくる。


「友達が、よく騒いでますから」


「………。あー……、そっかー!」




残念そうな先輩。


そこで、バッ!と顔を上げる先輩。


「俺っ!日高侑李(ひだかゆうり)!
バスケ部の部長やってんの!

えっと……、よろしく!」


「……よろしくお願いします」


近くで見ると、確かに顔は整っているし、
『かわいい』の意味もわかる気がする。


「あの、先輩……」

「なな、何?!」


なんで、こんなカミカミなんだろう。

と思いながら。


「授業………、始まってますよ。
先輩、行かなくて大丈夫ですか?」

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