こんな嘘みたいな恋愛あるわけない!
ジャリ………
近づくと、すぐさま私に気付いた不良たち。
「君、かわいいねぇ。」
「だめじゃん、こんな夜中にこんなとこ。」
くすくすと、笑う人たち。
「襲われちゃう……よっ!」
私を抑えつけようと、襲い掛かってくる。
これ。
これだ。
私は、私を捕まえようとする腕をかわして。
男の懐に入りこみ、顎に下から掌底をくらわす。
「がっ……!」
急所を突かれて、気絶する。
「なっ……!このやろう…!」
残りが、襲い掛かってくる。
ああ、なんでだろう。
あんなに、色のなかった世界が、
今は鮮明に、私の目に映る。
「がっ……!」
「うっ……?!」
鉄パイプで相手を殴り、
どんどん蹴り飛ばす。