こんな嘘みたいな恋愛あるわけない!
いつの間にか、ここが心地のいい場所になっていたことに気付く。
でも。
「桃は、勉強できるようになって、住む場所も手に入れた。最近は学校にも通えるようになった。
冬弥は学校でテストはいつも1番だし、
女の子ばっかだけど、友達をたくさん作れるようになった。
累は、お父さんの言いなりになるだけの累じゃなくなった。」
「みんな、もう私がいなくても大丈夫。」
「やだやだやだ!」
「姉さぁん!」
「伊紅っ…………」
「みんな。会えてよかった。
もう、悪いことは、やめよう。
巻き込んで、いままでごめん」
「伊紅っ!」
それだけ行って、私は累の家を出た。