こんな嘘みたいな恋愛あるわけない!
side 櫻木伊紅
今、何が起きてるの…………?
夏葉が、私に、キス、してる………。
「んっ………!」
角度を変えて、何度も、何度も。
なんでこんなに、夏葉の口は熱を持ってるだろう。
ドンッ!
夏葉を突き飛ばす。
夏葉は、黙って口を親指で拭う。
「なっ…………何、してるの……?!
信じらんない………。」
と言うと。
「そういう所も、すげぇ好き。」
「えっ………?」
また、夏葉は距離を一瞬で縮め、私の肩を壁に押し付ける。