こんな嘘みたいな恋愛あるわけない!
そのお昼。
「あれ、園香は?」
「仕事が終わってすぐに、用があるからってどっか行っちゃったわ。
先にご飯食べててって。」
「え?私も、今日は用事あるんだけど…」
美郷が一人になるなんて……
あ。
「伊紅ちゃん?」
そこで、私はある人に電話をかける。
『はい。なに?伊紅』
「伊澄、いま暇?」
『………どうせ暇ですけど』
「よかった!美郷がうちのクラスいるから、合流して二人で回っててよ!」
『はあ?!』
珍しく、伊澄の焦ったような声。
「ええっ!」
美郷も驚いている。
「よろしく!じゃあね」
そう言って、電話を切る。
「伊紅ちゃん………」
「ごめんね、美郷。またあとで!ここにいてね!伊澄くるから!」
「………ありが、とう」
「うん」
二人がくっつくと、嬉しいな。