こんな嘘みたいな恋愛あるわけない!
ムカつく。
「うっ」
ガッ……と、足元に転がる男を蹴り飛ばす。
「い、……………伊紅……」
震えている園香。
それを見て、もう後戻りはできないんだ、
と思った。
「ごめんね、園香。
ホントは私、こんな奴なんだ。」
そう言って、動けない園香を壁のところまで運び、離れる。
「伊、紅………」
「今まで、ありがと」
前みたいに周りが駆けつける前に。
私はそこを、後にする。
さよなら、みんな。