こんな嘘みたいな恋愛あるわけない!
「伊紅!伊紅がっ………!いなくなっちゃう
………!」
ポロポロと、泣き始める園香。
「3年生の、二人のファンの女の人たちがっ、
私が二人に馴れ馴れしくてムカつくって言って
毎朝呼び出されて、いろいろ言われたり、
物を捨てられたりした。
蹴られたて捻挫した日もあった……っ。
でも、それを誰にも言うなって脅されたから、必死に隠してた……っ。
でも!
伊紅のが………っ、酷いことされてたの!」
伊紅が?
「伊紅は、お昼にいつも呼びだされてて……っ、
先輩たちの好きなだけ、暴力受けてたって………っ!
私は今日の11時に先輩たちに呼ばれて、
いつもの場所へ行ったら、
今そこで倒れてる、不良の人たちがいた。
それで3年生の女子たちが、
『そいつ、ボッコボコにして』って言ったの。
その先は、
痛くてよく覚えてないんだけど、
床に投げられて、目を開けたら、
目の前に、両腕を後ろに縛られた、伊紅が驚いた顔で見てた。」