こんな嘘みたいな恋愛あるわけない!
「なっ……!」
私の飛んだ高さに驚いたのか、上を見上げる男。
(それがいけないんだよね)
そのまま重力を利用してそいつの首に腕を回し、一気に後ろへ倒す。
「ぐっ……?!」
勢いで気道が一瞬詰まるからか、動きが鈍る。
ドンッ!
倒れる男。
これは脳が一瞬揺れるから、こたえるはず。
「これ、貰うね」
倒れた男の手から鉄パイプを奪う。
「うわー、やっぱり伊紅の闘い方、綺麗で好きだなぁ」
相手をバキバキ倒しながら余裕で言ってくる冬弥。
「そうだね。まだ、足りない」
何人かの男たちが、かかってくる。