こんな嘘みたいな恋愛あるわけない!
「俺もお前に会わなかったら、
こうやって親父から家を奪って自由な生活をすることもできなかったし、
桃と冬弥にも出会って、『家族』を知ることはできなかった。」
初めて、累の口から、気持ちを聞いた。
「…………うん。
私、累や桃、冬弥といる時が1番、
気持ちがすっきりしてる気がする。」
「…………そうか」
フッ、とクールに笑って、
コーヒーを飲む累。
私はもう、このままでいたいなぁ。