こんな嘘みたいな恋愛あるわけない!
side 青葉麗
伊紅がいなくなってから、2週間。
俺たちは、隣の県にロケで来た。
5日前にも、違うロケで来たけど、
その時は現地の高校生に聞いてみても、
知らない風だった。
伊澄に聞いたところ、今日来た町は
伊紅と伊澄が前に住んでいた家の4つ隣。
こないだ行った街に比べたら、
近いほうだ。
「お疲れ様でしたー」
午後4時頃。
収録が終わり、マネージャーに許可を取って、プライベート用の服に、二人で着替える。
「じゃあ、俺はあっちの辺行くから」
夏葉と別れて、お互い別方向へ行く。
伊紅。
どこにいるの?
俺、やっと君に好きって言ったんだよ。
近くに通った同い年くらいの部活帰りの高校生を捕まえる。