こんな嘘みたいな恋愛あるわけない!
「そうだね。」
そう言って、目を閉じる。
久しぶりに、こんな早くから眠るなぁ。
ああ、闘いたい。
うずうずする。
「ねえ、伊紅」
「なに?冬弥。」
「アイドルの幼なじみって、今も仲いいの?」
「…………全然。私が、覚えてないんだもん」
「………そっか」
「うん」
ぎゅっ…………冬弥がしがみついてくる。
「僕、やっぱり伊紅がいないと、
全然楽しくない。
……………僕を置いて、いなくならないで」
あの時私は、家族と元に戻ることしか、
考えてなかったのかもしれない。
残された桃も、冬弥も、累も。
あの時、三人が変わったのは、
私がいなくなったということだけ。
仲間が一人減ったんだ。
三人には、ひどいことをした。