こんな嘘みたいな恋愛あるわけない!
side 櫻木伊紅
侑李先輩に会ってから1週間。
未だに私の不安は、消えない。
「ねえねえ、誰かが裏で操ってたりするのかな」
「もしかしてさー、結構でかい極道のナントカ組とかが動いてたりして」
私の座るすぐ隣と合い向かいに座って話す桃と冬弥。
ここ3日、私たちは繁華街に入った瞬間に、
喧嘩を吹っかけられていた。
しかも結構大人数で、強い。
明らかに、今までの不良とは違う。
累もずっと無言のまま。