こんな嘘みたいな恋愛あるわけない!

side 明石夏葉





嫌な予感が当たった。




俺たちの走る先には、ガラの悪い男たち。


大量にいた。





地面でうめいてる奴もいれば、

気絶している奴もいる。





「…………うえ」


隣で麗が言う。




「姉さん!!」


響く、女の子の声。




集団の中から引っ張られて出てきた女。



「「………伊紅?」」



俺たちはさらに走って追いかける。

あいつ、足引きずってる……?!


(まさか………)



嫌な考えが、よぎる。
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