こんな嘘みたいな恋愛あるわけない!

「できたよー。伊月は友達できたー?」

「うん!あのねー、かなちゃんとー、みみちゃんとー、さきちゃんとー…」


「「女の子ばっかじゃん」!」

私と伊澄の声が被る。


そう。

伊月は天然の女タラシ。
無自覚の小悪魔。


兄の伊澄同様、整った顔をしている。

ほんとにちっちゃい時の伊澄にそっくり。


(こいつはこんなに愛想よくなかったけど)


なんて思いながらじとーっ、と見ていると


「愛想よくなくてわるかったね」
< 34 / 394 >

この作品をシェア

pagetop