こんな嘘みたいな恋愛あるわけない!
『二人はいつもヒーローみたいだから!
どっちもすごすぎて差ができないんだよ。』
『またヒーローとか。……恥ずいんだけど』
『いいじゃん。ヒーロー。俺は別に嫌じゃない。』
『二人はいつも私には、キラキラして見えるんだよ』
私がそう言うと。
『俺も伊紅はいつも、輝いて見えてるよ』
片方の男の子が、そう言うと。
『……きらきらとか輝いてるとか。
ガキっぽいこと言ってんじゃねぇよ。』
『『ーもガキでしょ!』』
片方の男の子と私で、その子につっこむ。
『………俺はいつもお前らといて、
つまんないって思ったことはない』
その子の言葉はクールだったけど。
どこか暖かくて。
『………ふふっ』
私たちは顔を見合わせて笑いあった。