こんな嘘みたいな恋愛あるわけない!
side 青葉麗
9年ぶりに再開した伊紅は、最後にあった時よりも、かわいくなっていた。
嬉しくて、嬉しくて、顔がほころぶのが隠せなかった。
でも。
「同じ、小学校に行ってた…よね(?)」
何でそんなふうにそっけない言い方するの?
でも、会えて嬉しかったから。
夏より先に、伊紅に抱きついた。
夏に引きはがされたけど。
戸惑ったように、席に戻っていった伊紅。
俺はもっと。
感動の再開を想像してたんだけどなぁ。
午前中はそのまま、ぼんやりと授業を受けた。
結局、授業の間の休み時間も、伊紅は近付いて来なかった。