こんな嘘みたいな恋愛あるわけない!

そしてなぜか。

みんな私の方へ。


『櫻木伊紅さん!』

「……」


「陸上部に興味ない?!」
「バスケ部入って!」
「チア部に入ってくれない?!」
「スイミング部募集中なの!」
「ソフトボール一緒にやりましょ!」


一斉に話しかけられる。


(…………これか)


前を見ると、美郷が『がんばって』とにこにこと口パクをしてくる。

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