こんな嘘みたいな恋愛あるわけない!
周りにいた女子に、
「ごめん、俺ら、職員室寄るから、1時間目出れない。みんな、先行って。」
「わかったー」
「麗が言うなら、私頑張って受けよー」
「数学とか、だるーい」
教室へ向かっていく女子たち。
ふん と、鼻を鳴らして笑う夏。
「…なんだよ」
「いや、女子の扱い、うまくなったなー、って思っただけ。最初は、あんなに女子にびびってたのにな」
くすくすと笑う夏。
「……うるさいな、行くよ!」
そうして俺たちは、屋上へ向かった。