MAOU LIFE
~MAOU LIFE 20日目~

魔王「ほう?泊まりがけとな?」
死神「なので今日は残業しなくて済むように、早く仕事を終わらせて下さいね、魔王様?」
魔王妃「ついに初めてを…良かったですねリンデ殿」ウルッ…

デスがお泊まり宣言をしたので、アーシュはリンデの幸せを心の中で祝福した。

死神「あとで魔王妃様に相談したい事があるのですが…」
魔王妃「はい、構いませんよ?」ドキドキ…

デスは申し訳なさそうにアーシュに相談したいと言うと、アーシュはゼクスとの初めての時を思い出しながら顔を赤くして頷いた。

死神「ふぅ…今日は魔王様も真面目に仕事をして下さって、お陰でこちらも早めに終わったし、定時にはだいぶ早いが上がらせて貰おう」

定時の1時間前にデスは退勤し、アーシュに相談をしに魔王の間に向かった。ゼクスは既に退勤しており、シャルルを連れてアーリアの所に遊びに行ったらしい。室内ではアーシュが1人で待っており、デスが申し訳なさそうに会釈をして相談を始めた。

魔王妃「えっ?アレの時にゼクス様にどんな風にしてるかって…あ、あの……えぇっ!?リンデ殿ってリアル男の娘だったんですか!?てっきり女性かと…」
死神「えぇ、魔王妃様には大変無礼極まりないのですが、男性を責めるやり方というか…それを伺いたくて…」
魔王妃「はぅ~…わ、私はゼクス様を責めるというのはした事が無いです…ご奉仕ならしますけど…」カアァァァ…
死神「でっ、出来れば詳しくお願いします!」アセアセ…
魔王妃「あっあの…えーっと…その…」モジモジ…

完全にセクハラだと理解しているが、リンデは男の身体。デスはどこをどう責めれば良いのかよく分からない。デスが土下座をすると、アーシュは焦りながら少しずつ話し始めた。

魔王妃「ごっ…ご奉仕する際、私はですね…」アタフタ…

アーシュの口から出た内容はあまりにも濃い内容で、彼には刺激が強すぎたせいか鼻血を吹き出し前屈みになり、逃げる様に走り去って行った。そしてアーシュも一度は覚悟を決めて話してはみたものの、自分の性癖を他人に向かって口に出して再認識してみると急に恥ずかしくなり、その場で1人悶絶し始めた。

死神「刺激が強すぎて思わず逃げてきてしまった…後日魔王妃様に謝罪しないと…しかし魔王妃様はドM過ぎ…そして魔王様は変態鬼畜過ぎる」ハァハァ…

脳内でアーシュからの情報が想像と共にグルグルと回り、デスは前屈みのままヨタヨタと待ち合わせ場所の忠犬ポチ公前に向かう。そこには既にリンデが可愛らしい服を着て、頬を赤らめながら待っていた。

天使長「デス…お疲れ様!」モジモジ…
死神「り、リンデ!ごめん、待たせてしまって…お疲れ様」モジモジ…
天使長「ううん、大丈夫、いま来たとこだから………あっ、デス大丈夫?お腹痛いの?」アセアセ…
死神「えっ?…あ、あぁ、いや、大丈夫大丈夫!……ところでごめんね、急いでたから仕事着のままで…」アセッ…
天使長「大丈夫なら良かった…ううん、いいよ、デスの仕事姿すごく格好いいから…」ポッ…

2人はあの日から付き合いだし毎日仕事終わりにデートを重ね、随分互いに慣れていったが、それでもまだ初々しく、2人を見ている方が恥ずかしくなる位熱々だった。

死神「食事…行こうか?」スッ…
天使長「…うん!」ギュッ…

デスはリンデに左手を差し出すと、リンデは優しく握りしめた。そして2人はレストランで食事を済ませ、天界の歓楽街にある有名なラブホテルへと向かった。本当はリンデの部屋に泊まる予定だったが、掃除が間に合わずに急遽ホテルに行く事になったのだ。

死神「緊張する…」ドキドキ…
天使長「う、うん…」ドキドキ…
死神「えーっと…誰もフロントにいないけど…どうしたら良いんだろう…」
天使長「確か…パネルがあって、そこのボタンを押すって…漫画に書いてたけど…」
死神「パネル…あっ、あれかな… 」

デスが周りを見渡すと大きなパネルがあり、そこに色んな部屋の写真が貼られていた。

死神「光ってるのが空き部屋のようだな…リンデはどれが良い?」
天使長「ふぇっ!?え、えええーっと…デスに任せるよ…」ドキドキ…
死神「えーっと…」

空いている部屋はピンクを基調としたお姫様のイメージの部屋と、青を基調とした海底をイメージした部屋と、黒と赤を基調とした拷問部屋をイメージしたタイプがあった。デスは海底をイメージした部屋を選択し、ボタンを押す。すると無機質な音声案内が流れ、部屋の番号を伝えられた。2人はパネル横のエレベーターに乗り、部屋に向かった。

天使長「うわぁ!すごく綺麗!」
死神「何かのリゾートホテルみたいな部屋だなー…」
天使長「ベッドがホタテ貝の形してる!人魚になった気分かも!」キャッキャッ…

その部屋は入ってみると写真よりも豪華で、細部までこだわって作られていた。天界の海底に存在する人魚の国の姫の部屋にかなり酷似している。また脱衣所と風呂とトイレは客船の船室をイメージされており、海上と海底を楽しめる内装となっている。

死神「リンデ…さっきはごめん…慣れてなくて」
天使長「ううん、その方が嬉しい」ドキドキ…

リンデがそっとデスの手を握り、キスをしようとした時、突然室内の電話がなった。2人は驚いてキスを中断、そのままデスが電話に出た。

店員「本日はご利用ありがとうございます。休憩にされますか?それとも宿泊にされますか?」
死神「しゅ…宿泊でっ」アセッ…
店員「ありがとうございます。本日は休日前料金で1000G高くなっており、合計が7980Gとなります。入り口横のエアシューターにてお支払い下さい」
死神「あっ、はい」

デスは財布から丁度の金額を取り出し、エアシューターに入れてボタンを押した。

天使長「私…お風呂、沸かしてくるね?」
死神「う、うん」

これからする事がわかっている上に、その時間が近づいているせいで、2人の緊張は高まっていく。

天使長「さ、先に入ってきて?」ドキドキ…
死神「わ、わかった」

デスは先に風呂に入り身体を洗う。すると突然後ろの扉が開き、バスタオルを身体に巻いたリンデが立っていた。

天使長「お、お背中お流しします…ね」ドキドキ…
死神「リンデ!?」アタフタ…
天使長「突然ごめんね、ちょっとこういうのしたくなって…」ドキドキ…

リンデがドキドキしながらデスの背中を洗う。2人とも興奮しているせいか、お互いテントが張っている。

死神「あ、ありがとう」ドキドキ…
天使長「う、うん…」ドキドキ…

リンデはデスの身体の泡を流すと慌てて風呂から出ていった。デスも慌てて風呂から上がり、身体が冷えるからとリンデを風呂に入れた。

死神「緊張半端ないけど…幸せだなー」

デスはサービスの珈琲を淹れてくつろいでいるとリンデが風呂から上がってきた。まだ髪が少し濡れており、かなり色っぽい。

死神「すごく綺麗だ…」
天使長「は、恥ずかしいよ…」ドキドキ…

リンデはベッドの上に寝転がってデスを求め、デスも応えるようにリンデに覆い被さる。

天使長「あっ、電気は消してほしいな…」
死神「リンデの事見てたいな…」
天使長「恥ずかしいよぉ…でもデスがそうしたいなら…」ドキドキ…

デスは震える手でリンデのタオルをはらりとほどく。そこには男の身体とは思えない程、綺麗な身体が目に映った(一ヶ所を除いて)。デスは何度も綺麗だと呟きながらリンデにキスをする。次第に身体を絡めていくと、デスの腹の辺りに熱く固いものが当たり、デスは身体を少し離してソレをまじまじと眺める。正直自分のよりも大きい。

天使長「やっぱりコレは嫌だよね…ねぇ…デスはどう思う?」
死神「すごく…大きいです」
天使長「/////」カアァァァ…

デスはアーシュから教えて貰った事を思い出し、リンデの唇に熱いキスをした後、唇や舌を這わせ、耳や首、そして胸など徐々に下の方に愛撫していく。手も同時に使い、リンデの敏感なところを弄る。アーシュに言われた通り、デスはリンデの隅々まで奉仕すると、リンデは堪らなくなり起き上がってデスに抱きつき、デスにお返しをし始めた。デスは想定外の流れに戸惑ったが、リンデはデスにも気持ち良くなってほしい一心でぎこちない動きで一生懸命に奉仕する。

死神「ヤバい…気持ち良すぎる……この後どうするんだっけ…あっそうだ!」

デスはアーシュの話をなんとか思い出し、リンデに尻を向けた。ばっちこーいの体勢である。しかしデスはすぐに「あれ?ちょっと待てよ?これ違くね?」と気付き、慌ててリンデの方を向こうとしたが、興奮し過ぎて我を失ったリンデはデスの尻を両手でしっかりと掴んでいた。

死神「り、リンデ…ちょっと待って…違う、これ違う…」アワワワワワ…
天使長「デス…大好きだよ…」グッ…
死神「アーーーーーーーーーッ!!!!!!!!」

それから3時間ずっとデスは責められ続けた。2人は何度も果て、疲れ果てたリンデはデスに腕枕をする形で後ろから彼を抱っこして寝ていた。デスは涙とヨダレを垂れ流して朝まで放心状態だった。

魔王妃「デス殿…昨日のデートはう、うまくいきましたか?」カアァァァ…

お泊まりから帰ってきた次の日、職場でアーシュは頬を赤らめながらデスに尋ねた。デスも顔を赤くして無言で何回か頷いた。

死神「…癖になりそうだ…(心の声)」

デスは何千年ぶりかのイチャイチャで、新たな世界の扉を開けたのであった。

~MAOU LIFE 20日目~ 終
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