MAOU LIFE
~MAOU LIFE 26日目~
魔王「プッリン、プッリン、特売プッリン」ウキウキ…
魔王女「ほっぷぅ、ほっぷぅ、ほぷほぷほっぷぅ」ワクワク…
魔王妃「ゼクス様、まずはお野菜のコーナーからですよー?」ニコニコ…
魔王「…そうか」ショボン…
魔王女「…ほぷぅ」ショボン…
今日は一家揃ってスーパーで買い物。特売や見切り品を買い漁るのが目的だ。アーシュを先頭に真っ直ぐ野菜コーナーに歩いていく。そこには傷みかけの野菜や、乾燥しかけた野菜が大量に積まれていた。それをアーシュがワサワサとカゴに放り込んでいく。
魔王「プッリン、プッリン、特売プッリン」ワクワク…
魔王女「ほっぷぅ、ほっぷぅ、ほぷほぷほっぷぅ」ルンルン…
魔王妃「ゼクス様ー?次はお肉のコーナーですよー?」ニコニコ…
魔王「…そうか」シュン…
魔王女「…ほぷぅ」シュン…
お目当てのデザートコーナーに行き着かず、目に見えてしょぼくれるゼクス。それを見て同じように落ち込むシャルル。肉コーナーでは半額シールが貼られた肉が大量にあった。その中でも最も安いバジリスクのササミ肉と砂肝と肝詰め合わせパックをカゴに入れていく。
魔王「プッリン、プッリン、特売プッリン」ジーッ…
魔王女「ほっぷぅ、ほっぷぅ、ほぷほぷほっぷぅ」ジーッ…
魔王妃「ゼクス様…次はお魚コーナーです…ごめんなさい」アセアセ…
魔王「…やっぱりか」フッ…
魔王女「…ほぷぅ」ペシペシ…
アーシュはゼクスに申し訳なさそうに謝り、魚コーナーに向かう。アーシュの言葉にシャルルはベビーカー内で抗議する。魚コーナーに着いたが、これといって安い魚はシールを貼られて居なかった為、今回はスルーする事になった。
魔王妃「さぁ!次はお待ちかねのデザートコーナーですよー!」ドキドキ…チラッ…
魔王「プリーン!」ヒャッホイ…
魔王女「ほぷぅー!」ヒャッホイ…
魔王妃「良かった…機嫌直してくれ…あっ!」
デザートコーナーで特売シールを貼られたプリンが目の前でオバサンに取られた。しかもそれは最後の一個。アーシュは恐る恐るゼクスの方を見るとサラサラと音を立てて崩れ去って、空調の風に飛ばされた。
魔王妃「あ、あの、ゼクス様…?シール貼られてない方のプリン買いましょう?」アセアセ…
魔王「特売じゃないと勿体ない…少なくとも30Gも違うのだぞ?」サラサラ…
魔王妃「あ、あの、次からはデザートコーナーから回りますね?」アセアセ…
魔王「………」
返事がない、ただの塵になったようだ。普段、どんなに激しい戦闘でも肉体が滅んだ事が無く、また部下もゼクスが四散した所を見た事がない。しかしスーパーやバーゲンではよく見かけられる光景である。彼に倒されてきた者が見ると必ず脱力し、同時に色々な感情を喪失するであろう。
魔王妃「ゼクス様ぁ…お詫びにプリン作りますからぁ…」アセアセ…
魔王「今日…卵高かったし…買っておらんであろう?」サラサラ…フワフワ…
自宅に帰ってきてもまだ塵として漂っていた。
魔王妃「それはそうですけど…こうなったら過去の私が取っておいた秘蔵のプリンを…」ボソッ…
アーシュは過去に買ってとっておいた、ヘソクリプリンを冷蔵庫の奥から取り出した。消費期限は5年程過ぎている。
魔王妃「ゼクス様ぁ!プリンですよー!」キラキラ…
魔王「…プー!リー!ンー!」ボンッ…
アーシュは復活の呪文「プリン」を唱えた。ゼクスは復活した。普通なら腹を下すような物でもこの一家(特にゼクス)には関係ない。アーシュもゼクスと結婚してから胃腸が強靭になった。例えば期限が3~4ヶ月過ぎた牛乳(開封後)や魚介・甲殻類でも全く問題ない。
魔王「プリン、プリン、プーリーンー」モグモグ…
魔王妃「良かったぁ…機嫌が直って…(心の声)」ホッ…
食べれる物は食べる、食べれない物も食べる、食べてはいけない物も食べる。また食べようとする。さすがに食べてはいけない味の物は食べない。全ては味次第。このプリンはどうやら大丈夫な味だったらしい。
魔王「明日こそは必ず特売プリンを手に入れるぞ!」メラメラ…
ゼクスは過去に人間界を制圧しようと目論んだ時よりも激しく燃えるのであった。
~MAOU LIFE 26日目~ 終
魔王「プッリン、プッリン、特売プッリン」ウキウキ…
魔王女「ほっぷぅ、ほっぷぅ、ほぷほぷほっぷぅ」ワクワク…
魔王妃「ゼクス様、まずはお野菜のコーナーからですよー?」ニコニコ…
魔王「…そうか」ショボン…
魔王女「…ほぷぅ」ショボン…
今日は一家揃ってスーパーで買い物。特売や見切り品を買い漁るのが目的だ。アーシュを先頭に真っ直ぐ野菜コーナーに歩いていく。そこには傷みかけの野菜や、乾燥しかけた野菜が大量に積まれていた。それをアーシュがワサワサとカゴに放り込んでいく。
魔王「プッリン、プッリン、特売プッリン」ワクワク…
魔王女「ほっぷぅ、ほっぷぅ、ほぷほぷほっぷぅ」ルンルン…
魔王妃「ゼクス様ー?次はお肉のコーナーですよー?」ニコニコ…
魔王「…そうか」シュン…
魔王女「…ほぷぅ」シュン…
お目当てのデザートコーナーに行き着かず、目に見えてしょぼくれるゼクス。それを見て同じように落ち込むシャルル。肉コーナーでは半額シールが貼られた肉が大量にあった。その中でも最も安いバジリスクのササミ肉と砂肝と肝詰め合わせパックをカゴに入れていく。
魔王「プッリン、プッリン、特売プッリン」ジーッ…
魔王女「ほっぷぅ、ほっぷぅ、ほぷほぷほっぷぅ」ジーッ…
魔王妃「ゼクス様…次はお魚コーナーです…ごめんなさい」アセアセ…
魔王「…やっぱりか」フッ…
魔王女「…ほぷぅ」ペシペシ…
アーシュはゼクスに申し訳なさそうに謝り、魚コーナーに向かう。アーシュの言葉にシャルルはベビーカー内で抗議する。魚コーナーに着いたが、これといって安い魚はシールを貼られて居なかった為、今回はスルーする事になった。
魔王妃「さぁ!次はお待ちかねのデザートコーナーですよー!」ドキドキ…チラッ…
魔王「プリーン!」ヒャッホイ…
魔王女「ほぷぅー!」ヒャッホイ…
魔王妃「良かった…機嫌直してくれ…あっ!」
デザートコーナーで特売シールを貼られたプリンが目の前でオバサンに取られた。しかもそれは最後の一個。アーシュは恐る恐るゼクスの方を見るとサラサラと音を立てて崩れ去って、空調の風に飛ばされた。
魔王妃「あ、あの、ゼクス様…?シール貼られてない方のプリン買いましょう?」アセアセ…
魔王「特売じゃないと勿体ない…少なくとも30Gも違うのだぞ?」サラサラ…
魔王妃「あ、あの、次からはデザートコーナーから回りますね?」アセアセ…
魔王「………」
返事がない、ただの塵になったようだ。普段、どんなに激しい戦闘でも肉体が滅んだ事が無く、また部下もゼクスが四散した所を見た事がない。しかしスーパーやバーゲンではよく見かけられる光景である。彼に倒されてきた者が見ると必ず脱力し、同時に色々な感情を喪失するであろう。
魔王妃「ゼクス様ぁ…お詫びにプリン作りますからぁ…」アセアセ…
魔王「今日…卵高かったし…買っておらんであろう?」サラサラ…フワフワ…
自宅に帰ってきてもまだ塵として漂っていた。
魔王妃「それはそうですけど…こうなったら過去の私が取っておいた秘蔵のプリンを…」ボソッ…
アーシュは過去に買ってとっておいた、ヘソクリプリンを冷蔵庫の奥から取り出した。消費期限は5年程過ぎている。
魔王妃「ゼクス様ぁ!プリンですよー!」キラキラ…
魔王「…プー!リー!ンー!」ボンッ…
アーシュは復活の呪文「プリン」を唱えた。ゼクスは復活した。普通なら腹を下すような物でもこの一家(特にゼクス)には関係ない。アーシュもゼクスと結婚してから胃腸が強靭になった。例えば期限が3~4ヶ月過ぎた牛乳(開封後)や魚介・甲殻類でも全く問題ない。
魔王「プリン、プリン、プーリーンー」モグモグ…
魔王妃「良かったぁ…機嫌が直って…(心の声)」ホッ…
食べれる物は食べる、食べれない物も食べる、食べてはいけない物も食べる。また食べようとする。さすがに食べてはいけない味の物は食べない。全ては味次第。このプリンはどうやら大丈夫な味だったらしい。
魔王「明日こそは必ず特売プリンを手に入れるぞ!」メラメラ…
ゼクスは過去に人間界を制圧しようと目論んだ時よりも激しく燃えるのであった。
~MAOU LIFE 26日目~ 終