MAOU LIFE
雑談
~MAOU LIFE 30日目~
仕事前、自宅裏の畑にて。ゼクスは背中にシャルルを背負いながら作物の間引きをし、アーシュは水まきをしている。
魔王妃「ゼクス様ー?」
魔王「なんだー?」
魔王妃「お祖父様の翼は鴉の様な翼なのに、どうしてゼクス様の翼は竜の様な翼なんですか?」
魔王「今更だな」
魔王妃「以前から気になってはいたんですけど、いつも忘れちゃってて」テヘッ…
魔王女「ほぷぅ」プププ…
魔王「あー、実は我は純粋な魔族ではないのだ」
魔王妃「えっ!?」
魔王女「ほぷぅ!?」
魔王「正確に言えば、我と親父とシャルルは純粋な魔族ではない」
魔王妃「どういう事ですか?」
魔王女「ほぷぅ?」
魔王「じいさんは悪魔の祖であるから、純粋な悪魔だ。だがばあさんは邪竜の姫でな」
魔王妃「えっ…以前おばあ様にお会いした時は普通の…」
魔王「悪魔の姿であったが、あれはじいさんの趣味であの姿に化身しているだけだ。翼は家事する時に邪魔だからといつも仕舞いこんでいたから、気付かないのも無理はない」
魔王妃「じゃあ…本来は…」
魔王「かなり巨大な邪竜だ。当時最強と謳われたじいさんを一応しばける程の実力も併せ持っている」
魔王妃「でも何故悪魔ではなく邪竜のおばあ様を?」
魔王「昔じいさんに聞いたんだが、当時女遊びが派手でな。毎日とっかえひっかえだったらしい。ある日酒に酔っ払って、気が付いたら邪竜の城でばあさんと寝ていたらしい」
魔王妃「体格差はどうやったんでしょう…」
魔王「じいさんは巨大化する事が出来るから多分そうしたんだろうな。それでその後しばらくして、ばあさんが親父が生まれたと、卵を持ってじいさんのとこに押しかけたらしい」
魔王妃「お義父様って卵だったんですね…」
魔王「うむ。で、初め信じていなかったじいさんは、卵が孵ったら教えてくれと言って、そのまま逃げようとしたんだな」
魔王妃「…お祖父様サイテーです」
魔王「ところがどっこい、それから数週間後、ばあさんが再び現れた時には卵が孵っていてな、翼が6枚、角が6本の赤子が抱かれていた」
魔王妃「あー、それでお祖父様は詰んだんですね」
魔王「そういう事だ。そしてちなみに我のお袋も魔族ではない」
魔王妃「えっ?そうなんですか?」
魔王「魔獣と悪魔のハーフだ。悪魔の上半身に獅子型魔獣の首から下が組み合わさった姿、いわゆるケンタウロス型が本来の姿で、これまた家事の時に邪魔だからという理由で普通の二足歩行の姿をしておった」
魔王妃「お二人とも家事の都合だったんですね…」
魔王「うむ。よって我は悪魔の祖、邪竜の姫、そのハーフ、魔獣の部族の血がブレンドされており、それらのそれぞれの能力を持っている」
魔王妃「…というと?」
魔王「じいさん譲りの魔力と生命力、ばあさん譲りの武力と回復力、親父譲りの姿と悪魔竜変身能力、お袋譲りの体力と筋力」
魔王妃「頭脳的な何かは無いんですね」
魔王「うーむ…悪知恵はじいさん譲りかもな」
魔王妃「じゃあシャルルたんは…」
魔王「そこに我らの血が入って、アーシュ譲りの見た目と女子力、我譲りの胃腸の強さが加わる事だろう」キリッ…
魔王妃「あれっ…なんか私達の血って…」
魔王「きっとシャルルは我に似て、毒キノコを喰っても大丈夫だ。しかももしかしたら美味しく調理まで出来るかもしれん」
魔王妃「なんか急にレベルが下がったような…」ショボン…
魔王女「ほぷぅ…」ショボン…
魔王「そろそろ仕事の時間だな。城へ行くぞ」
こうして今日も仕事に向かう3人であった。
~MAOU LIFE 30日目~ 終
仕事前、自宅裏の畑にて。ゼクスは背中にシャルルを背負いながら作物の間引きをし、アーシュは水まきをしている。
魔王妃「ゼクス様ー?」
魔王「なんだー?」
魔王妃「お祖父様の翼は鴉の様な翼なのに、どうしてゼクス様の翼は竜の様な翼なんですか?」
魔王「今更だな」
魔王妃「以前から気になってはいたんですけど、いつも忘れちゃってて」テヘッ…
魔王女「ほぷぅ」プププ…
魔王「あー、実は我は純粋な魔族ではないのだ」
魔王妃「えっ!?」
魔王女「ほぷぅ!?」
魔王「正確に言えば、我と親父とシャルルは純粋な魔族ではない」
魔王妃「どういう事ですか?」
魔王女「ほぷぅ?」
魔王「じいさんは悪魔の祖であるから、純粋な悪魔だ。だがばあさんは邪竜の姫でな」
魔王妃「えっ…以前おばあ様にお会いした時は普通の…」
魔王「悪魔の姿であったが、あれはじいさんの趣味であの姿に化身しているだけだ。翼は家事する時に邪魔だからといつも仕舞いこんでいたから、気付かないのも無理はない」
魔王妃「じゃあ…本来は…」
魔王「かなり巨大な邪竜だ。当時最強と謳われたじいさんを一応しばける程の実力も併せ持っている」
魔王妃「でも何故悪魔ではなく邪竜のおばあ様を?」
魔王「昔じいさんに聞いたんだが、当時女遊びが派手でな。毎日とっかえひっかえだったらしい。ある日酒に酔っ払って、気が付いたら邪竜の城でばあさんと寝ていたらしい」
魔王妃「体格差はどうやったんでしょう…」
魔王「じいさんは巨大化する事が出来るから多分そうしたんだろうな。それでその後しばらくして、ばあさんが親父が生まれたと、卵を持ってじいさんのとこに押しかけたらしい」
魔王妃「お義父様って卵だったんですね…」
魔王「うむ。で、初め信じていなかったじいさんは、卵が孵ったら教えてくれと言って、そのまま逃げようとしたんだな」
魔王妃「…お祖父様サイテーです」
魔王「ところがどっこい、それから数週間後、ばあさんが再び現れた時には卵が孵っていてな、翼が6枚、角が6本の赤子が抱かれていた」
魔王妃「あー、それでお祖父様は詰んだんですね」
魔王「そういう事だ。そしてちなみに我のお袋も魔族ではない」
魔王妃「えっ?そうなんですか?」
魔王「魔獣と悪魔のハーフだ。悪魔の上半身に獅子型魔獣の首から下が組み合わさった姿、いわゆるケンタウロス型が本来の姿で、これまた家事の時に邪魔だからという理由で普通の二足歩行の姿をしておった」
魔王妃「お二人とも家事の都合だったんですね…」
魔王「うむ。よって我は悪魔の祖、邪竜の姫、そのハーフ、魔獣の部族の血がブレンドされており、それらのそれぞれの能力を持っている」
魔王妃「…というと?」
魔王「じいさん譲りの魔力と生命力、ばあさん譲りの武力と回復力、親父譲りの姿と悪魔竜変身能力、お袋譲りの体力と筋力」
魔王妃「頭脳的な何かは無いんですね」
魔王「うーむ…悪知恵はじいさん譲りかもな」
魔王妃「じゃあシャルルたんは…」
魔王「そこに我らの血が入って、アーシュ譲りの見た目と女子力、我譲りの胃腸の強さが加わる事だろう」キリッ…
魔王妃「あれっ…なんか私達の血って…」
魔王「きっとシャルルは我に似て、毒キノコを喰っても大丈夫だ。しかももしかしたら美味しく調理まで出来るかもしれん」
魔王妃「なんか急にレベルが下がったような…」ショボン…
魔王女「ほぷぅ…」ショボン…
魔王「そろそろ仕事の時間だな。城へ行くぞ」
こうして今日も仕事に向かう3人であった。
~MAOU LIFE 30日目~ 終