コタツムリ【短編】
見た目がまず奇妙だ。
『コタツ』と呼称される暖房器具から頭だけを出し、他の体の部位はほとんど出さない。
活動もほとんどせず、食事はたまにコタツから出す腕で、あらかじめ手の届く範囲内に用意した食べ物を食べるのみである。
ごくごくまれに動くとすれば排泄の時だけである。
さすがのコタツムリも自らの巣を汚すのはイヤらしく、本体をコタツから完全に出しシブシブ排泄に行く。
その時ついでに食糧と水分をコタツから手の届く範囲に用意するのを忘れない。
私はこんな怠惰な生き物を初めて見た。
『コタツ』と呼称される暖房器具から頭だけを出し、他の体の部位はほとんど出さない。
活動もほとんどせず、食事はたまにコタツから出す腕で、あらかじめ手の届く範囲内に用意した食べ物を食べるのみである。
ごくごくまれに動くとすれば排泄の時だけである。
さすがのコタツムリも自らの巣を汚すのはイヤらしく、本体をコタツから完全に出しシブシブ排泄に行く。
その時ついでに食糧と水分をコタツから手の届く範囲に用意するのを忘れない。
私はこんな怠惰な生き物を初めて見た。