毛布症候群
それは好きなんだから。
羊佑が先生とよく話してるというのは考えなくても当たり前のことだ。
こんな風に実感するとは思わなかったけど。
「知ってます」
この前初めて知った、のだけど。
校門について、先生は職員室のある棟へ行きあたし達は昇降口へ行くので別れた。
マオは上履きを履いてあたしを待っている。
「羊佑の恋活動のダシにされてたってさ」
「どうでも良いけどね」
「でも神津さんって呼ばれたとき、硝子驚いた顔してたよ」
見られていた。マオに並んで教室へ歩いていく。
階段の踊り場で話していた女子がマオに挨拶をする。違うクラスの女子のようで、マオが一人の女子の髪型を褒めた。彼女は少し顔を紅くした。