毛布症候群
信じるとか信じないとかは気にならない。
これで気持ち悪いとか電波だとか思われても仕方ない。
そういう風にあたしも、マオも生きてきた。
それだけのことで、心が潰れそうになったり明日を生きていけないような気持になるんだ、あたしたちは。
弱くて浅はかで狡くて自分を守るために誰かを傷つけるのが上手くて。
嫌われるのが、とても怖い。
「そこに天川先生が出てきた。確証はなかったけど、言ったら当たってた」
「俺は知らない内に自白してたわけか」
「……あ、マオ以外には言ってないし、マオも誰かに言ったりしないから」
図書館に入って、地下へ続く階段を下りる。
「信じても信じなくても良い。知ってた理由を言わなかった理由、っていうのがこれ」