毛布症候群
現代社会と古典の範囲が広い。
「マオ、今度化学教えて」
「数学のプリント一緒に片付けてくれるなら考えなくもない」
「あれ貰った日に終わらせた」
「うわー、普通にムカつく」
駅について、マオとは違う路線なので別れた。自然と天川先生の姿を捜して、いるはずがないと笑えた。
羊佑が移ったみたいだ。
時間通りに来た電車に乗って、扉の近くにもたれる。大学の広告が目に入って、来年が受験であることに溜息を吐きたくなった。
行きたい大学、行きたい学部。
そこにあたしの意思はどれだけ必要なんだろう。
最寄り駅について降りた。改札を出て階段を降りる。一番下まで来て、後ろから誰かに肩を叩かれた。