思い出に ~I continue loving you.~
新しい学校。

ここも吹奏楽は強い。

いつものように部活。

次は夏のコンクール。

吹奏楽の甲子園のようなもの。

この学校ではそのときに目標を決める。

コンクールに向けて、練習に取り組む姿勢。

それを決めたらパートごとや、学年ごとで話し合い。

不満や直して欲しいがあれば本人に言う。

これからコンクールで上に行くにはチームワークも欠かせないからだ。

そこで言い争いになる人もいる。

私はクラリネットを吹いている。

クラリネットパートの3人で話していたときだ。

「アヤネって無理して笑ってる感じする」

「なんとなくわかるかも〜」

その2人が言った。

そんなに気づかれてるのかな?

『そんなことないよ〜!気のせいじゃない?』

私はごまかすように笑いながら言った。

「あ!ほらそれ!心から笑ってないよ?」

「少ししか一緒じゃないけどわかるよ?」

『東京にいた時元カレとちょっとね』

とだけ答えた。

「あ〜そういうことね!でも、これからがあるんだから一緒に頑張ろ!楽しもう!」

そう言ってくれた。

救われたような気がした。

前に進めないでいる。

少しずつでも進もう。そう思った。
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