思い出に ~I continue loving you.~
拓が私に気があるのかな?と思うことは多々あった。

〈あや好きな人いないの?〉

《いなーい》

〈でもあや可愛いからモテるでしょ?〉

《全然だよー》

〈うそだー〉

《だって可愛くないもん》

〈今日学校でヤスも可愛いって言ってたよwこれマジ!〉

ヤスと拓はクラスが一緒。

〈好きな人本当にいないの?〉

迷う。だって本当はいるんだ。

だけど、言ったってどうなるわけでもない。

はやく忘れるべきなんだ。

拓は苦手だ。だけど、毎日やりとりするうちにいい人だとは思えてきた。

この人なら言っても大丈夫かな。

《いるよ》

〈付き合ってないの?〉

《うん》

〈告ればいいじゃんwアヤならOKだよw〉

《んー。無理かなー》

〈どうして?〉

《会えないから》

〈転校とか?〉

《んま、そんな感じー》

〈なるほどw 何回も告ってくる人は?〉

《しつこいし、内容重いからきらい》

私に、何回も告ってくる男がいたんだ。

2年くらいの絡み。返信しなかったりもしてるけど。

〈アヤLANEしてないの?〉

《してない》

〈そーなんだ〉

LANEっていうのはチャットか通話ができるアプリ。

教えたくないから教えないだけ。
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