リコリスの花
俺は最近誕生日を迎えたから16だ。

「ごめんね───・・・やす」

彼女?瑠奈は・・・。 俺の愛称を呼んだ。

「え? えと?あ、謝られても困るよ。 瑠奈」

「で、でも。 あんた達の親達を殺したのはあたしだから」

俺はわかっていた。

だって、瑠奈は「あたし以外」誰も居ない紀玖羅町にいたのだから。

だって、ここは誰一人来てはいけない・・・禁忌の場所なのだから。

< 17 / 125 >

この作品をシェア

pagetop