語り屋の 語りたる 語り物



「先刻、マッダーラのところにいた、混血奴隷らしき姿をみた。

…お前、あいつと関わっているのか?」



あたりの気温が下がったような感覚がした。



アムスは、イーザの言葉にハッとしたような表情をしたが、直ぐに首を振った。



「違う」



「アムス…お前は優しいところがある上、奴隷商人としての日が浅い。

この状況で一番疑わしいのはお前だ。」



ルンはまとめの言葉と同時に、役割をイーザに引き渡す。




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