溺愛されました
「じゃあ、あなたが助けてくださったんですか??ありがとうございます」
「咲希さんと、結婚したいんで、お許しいただければと」
爆弾が落とされた。
「はい??け、結婚???」
赤くなり、一番驚いたのは咲希本人だった。
「な、なに言ってるの!?先輩の前で」
「お母さんの前で、じゃないんだ…」
「わ、私は、先輩と付き合うって言いましたよね!?」
「というか付き合いたてやし。こいつが役に立てへんのはさっきの件でわかったやろ」
まだ寝ぼけたことを、と、
「せやから俺はチョクで結婚の申し込みしよ思って」
一方的さに言葉をなくす一同。
「俺は問題ない。咲希も今日で結婚できる年やろう」
「そういう問題じゃあ…」
「と、とにかく主人にも同じこと言えますか?あとは咲希本人の気持ちですし」
「はい、もちろん」
父はガレージに車を入れると、別の入り口から邸宅に入ってリビングで待っていた。