溺愛されました
すっかり目がハートになる咲希。
「ふーん??こういうのんがタイプか」
ひっ!?いつの間に後ろに!?
しかも咲希の肩に手を添え、顔まで乗せて背中に密着して。
「ななな!?何してるんですか!?さっきお昼行くって」
「よう考えたら今来たとこで、飯食う場所とか知らんねん。この辺なんもなさそうやし、学食でええから連れてってえや」
思わぬ邪魔者に膨れる。
鳴瀬は苦笑いしつつ、
「まあまあ、……あの、関西の方ですか??噂は聞いてたんですが」
「ああそうです。大阪から来まして。守村センセーのご指名で。遠い親戚いうんですか、僕が中学の頃テニス絡みでお世話になって」
先輩には丁寧語??よく喋る口に呆れつつ、食堂に着いた。