無糖バニラ
「あ、芦沢くん」

「やば、朝から見れるとかツイてる」


また違う女子たちの声が聞こえる。


「てか、隣の……」

「うわ、誰あれ。あ、確か幼なじみだよ」

「そうじゃなくて、昨日マリからグループの方でライン回ってきたじゃん」

「えっ!昨日の、あの子!?嘘!」


昨日?

そんな単語が聞こえて、つい見てしまう。

昨日って……。


「おっはよー!このはー!」

「わあ!?」


ドンッと衝撃があったと思ったら、仁奈が後ろから腕を回して抱きついていた。
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