クールな先輩への溺愛宣言!!
「じゃあ、私こっちだから。またね。」
僕が左に曲がったところを先輩は右に曲がった。
「あっ、はい。お気を付けて。」
いつもの通学路が違って見えた。
ひとりで歩くかふたりで歩くか、だれと歩くかによって景色がこんなにも変わるのかと。
「ただいま。」
「おかえりー。」
奥から元気なお母さんの声がする。
キッチンから漂う美味しそうな匂い。
「今日はハンバーグ??」
「あったりー!早く着替えてきなよ。」
「うん、着替えるけど。お父さんと瑠奈は?」
「お父さんは残業。瑠奈は友だちのとこにお泊まりに行ってるからいないよ。あっ、お父さんもう帰ってくるって!!早く着替えてきなさい。」
「はーい。」
お母さんに促され自分の部屋をある2回に行き荷物を置き、部屋着に着替える。
支度を終え、下に行くとお父さんが帰ってきていた。
「おかえり。」
「ただいま。ご飯出来てるから早く座れ。」
お父さんに言われ自分の席に着き皆でいただきますをして食べ始めた。
楽しくおしゃべりしながら食べ勧めていたとき不意に僕の携帯が鳴った。
「ごめん、電話だ。ちょっと出てくるね。」
両親に断りを入れ、廊下に移動してから誰からか確認すると真司だった。
今出なくてもかけ直せば良かったかなと少し後悔しつつその電話に出た。