クールな先輩への溺愛宣言!!


持っていた筆記用具と教科書をパッと真司に手渡し、僕は先輩たちを追いかけた。


先輩、今すぐ行きますから。



気持ちだけが焦る。


なぜなら、僕のだいぶ前にいた先輩たちを見失ってしまったから。



どこなんだ。思い当たる場所を探してみるも、姿は見当たらない。


きっと、あれは呼び出しに違いない。



そうだ。それならきっと人目にはつかない場所を選ぶに決まってる。


それならあそこしかない。



慌てて階段を駆け下りる。


上がってくる人たちに怪訝そうな顔をされたり、先生に注意されたりもしたけれど、今は構ってなんていられない。


「・・・やっぱり、いた」



僕の勘は正しかった。先輩はそこにいた。


そして目の前にはテンプレのように腕を組んで先輩を責め立てる女子たちの姿。



校舎裏は決して人目には触れない場所だ。


最初はわざわざ靴を履き替えるようなことをするかなと思った。


でも、ここは死角になっているから呼び出しには持ってこいの場所。


今すぐに飛び出して、ヒーローのようにかっこよく彼女を救い出したいけれど、とりあえずまずは相手の出方を見よう。
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