ガーディアンズッ☆彡


「嘘……」



あたしが、こんな簡単に取られるなんて。


正直驚いた。


いくら隙をつかれたとはいえ、普通の人間ならあたしから物を奪い取るなんてこと出来やしない。


……いや。


そもそもここにいる人間に、常人なんて一人たりともいないんだろうけど。


すると先生は「そんな怖い顔するなよ」と笑いながらあたしの頭をくしゃりと撫でると、



「えーっと、んじゃ改めて!」



動揺している生徒たちへ向き直った。



「新入生の皆、有栖川学園へようこそ!姫咲の挨拶の前に、これからの学園生活について俺から重要事項の伝達だ。後から説明はしないからよく聞けよー」



このタイミングで学園生活の説明?


脈絡がなさすぎて意味のわからない先生に、逆に毒気を抜かれて構えていた腕を下ろす。


そんなあたしを先生はちらりと振り返って、なにやら意味深な目線を送ってきた。


な、なに?

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