ガーディアンズッ☆彡
あたしと日向の部屋のちょうど間に設置されている階段前のエレベーターまでなんとか辿り着いた時、階段の下から声が聞こえた。
反射的に振り返る。
……それが悪かった。
────グラッ!
振り返った拍子に二段に重ねて持っていた上のダンボールが揺らぐ。
しまった!と思うも既に遅し。
絶妙に保っていたバランスが崩れて、日向のダンボールが真っ逆さまに階段方向へ落ちていきそうになった……その時だった。
「あぶね……っ!」
ダンボールで塞がれた視界の向こうで焦ったような声が聞こえた。
かと思うと、ガランゴロンッと音を立てて転がっていくはずのダンボールが何者かによって素早く受け止められ、半分だけ乗った状態のまま制止する。
ダンボールの先にちらりと見えた鮮やかな金髪。
その髪、もしかして恭也……?
「なんだってんだよ、いきなり! ……って、お前かよ。ふざけんじゃねぇぞアホが」
「ご、ごめんっ……!!」
思った通り、そいつだった。
眉間にぴっきりと青筋を立てながら、相変わらず口の悪い恭也は中途半端な体勢のダンボールを片腕に担ぎあげて階段をあがってくる。
さらに罵られるのを覚悟で、じりじりっと後ずさるあたし。
そんなあたしの足にしがみついている日向を見て、恭也はめざとく状況を悟ったようだった。