ガーディアンズッ☆彡
このルールブックによれば……。
1VS1の特殊フィールドによる戦闘──通称〝デュエル〟と、日常的に繰り広げられる戦闘の違いは明確にいえば2つほどらしい。
まずひとつめは、奪うスターの上限があるかないか。
そしてとふたつめ、このルールブック内に書かれている〝禁止事項〟が適用されるかされないか。
この禁止事項があまりに多すぎて正直うんざりするのだけど、これによって戦闘性生活が成り立っているといっても過言じゃない。
ちなみに昼間、柚くんが言っていた『刃物禁止』もこれに含まれる。
「あたしたちって、これをいくら取り締まったところでスターは貰えないわけでしょ? なんかあまりに理不尽すぎる気がしない?」
「まあたしかに曖昧な部分があるよねぇ」
「……あぁ」
柚くんののほほんとした返答に、となりでぼうっとルールブックを眺めていた律くんが思案するような顔でうなずく。
どうやら少しだけ頭が覚醒してきたらしい。
「俺たちが自らデュエルを受けなければ、基本ガーディアンと一般生徒が対戦することはないんだろ。ある意味、平和でいいんじゃね?」
もう考えたくねー、と言いたげに、頭をガシガシと搔きながら恭也は足を放り投げた。
考えたくないというよりは飽きたように見えるけど、その気持ちはわからなくもない。
あたしも必要以上に物事を考えるのは好きじゃないのだ。