ガーディアンズッ☆彡
でも、恭也もユキちゃんも柚くんも律くんも、きっとあたしが指示を出さなくたって自分で判断して動く力を持っている。
あたしがリーダーでなくたって、みんなはやっていける。
だってみんなは、この天才だらけの有栖川学園で同じマスターコースの生徒なのだから。
もう少し、みんなを信じられるようになるまで時間はかかるかもしれないけど。
お腹のなかで渦巻くもやを隠すように手を当てると、ふと律くんが顔を上げてこてんと小首をかしげた。
「……どうした?」
「う、ううん! なんでもない」
そんなの当たり前、かな。
なにせこのメンバーは今日出逢ったばかりなんだから。
心配させないように笑顔を見せながらあわてて首を振って、あたしはPCの画面を閉じた。
……そう、なにもかも始まったばかり。
これからのことを考えていろいろな思いを巡らせるあたしは、このときはまだ知る由もなかった。
この先にある、幾つもの壁を。
砦であるあたしたちが、さらに乗り越えなければならない、大きな壁の存在を。