ガーディアンズッ☆彡
「まず、スター狩りに対抗出来る人材を全生徒から絞った。基本的には、俺らと同じマスターズコースの生徒とカリスマコースから……だいたい数十人ほど」
「そんなに?」
「この段階では、な。そこから、さらに俺たちと協力関係になれる奴を見極めて、雪斗と俺で交渉に行った」
交渉───なるほど。
戦闘性生活が日常である有栖川学園で、チーム外の人間と『組む』なんて、それこそリスクが高すぎる行為だ。
ましてや、あたしたちはガーディアン。
味方につければ優位に立てるけれど、仮にも敵にまわしたら……と恐れる者の方が多いだろう。
少なくとも、あたしが逆の立場だったら断っているはずだ。
「で、条件付きながら契約を取り付けてこれたのは、チーム『ギオン』とソロ活動をしてる三年のマスター所属の生徒」
あれ、と思った。
「ギオン……なんて、チームあったっけ」
立場上、学園内で結成しているチームは全て記憶しているはずだった。
メンバー構成やチーム名、さらに総合能力は万が一なにかあった時に知っておかないと困るから。
けれど、あたしの記憶には『ギオン』というチームは存在していない。
眉間に皺を寄せると、律くんの向かい側のソファで寝そべっていた恭也が「あー」と不快そうな声をあげた。