ガーディアンズッ☆彡


「ちょっとちょっと、そんな不安そうな顔しないでよ。あたしがギオンに負けるように見える?」



思わず噴き出してそう言うと、ふたりは戸惑ったように顔を見合わせた。


まぁ、そうだよね。


有栖川学園に入学してから、あたしはまだリーダーらしいことを、なにひとつ見せていない。


それどころか、ついこの間まで寝込んでたくらいだし。


でも……それでも負けられないんだ。


あたしはガーディアンのリーダーで、みんなの命を背負ってるんだから。



「大丈夫だって。あたし、これでも一応首席だからね? ふたりよりもずっと強いよ」



明るく、笑顔で。


茶化すようにそう言うと、やっとふたりの顔が緩んだ。



「で、律くん、もう一人っていうのは?」



空気が和らいだところで、ここぞとばかりに話をすり替える。


すると律くんは、手元の資料を一枚差し出してきた。



「……三年マスターコース所属の生徒」



顔写真の貼られた生徒の履歴書。


正直、名前と顔を見てもピンとくることはなかった。
< 247 / 428 >

この作品をシェア

pagetop