ガーディアンズッ☆彡
「すみません、この方を知りませんか」
生徒名だけを表記した紙を見せると、その人は明らかに動揺しながら目を泳がせた。
「っ、し、知らないっす!」
なにがそんなに怖いのか知らないけど、ずいぶんな反応をしてくれるよね。
あたしだって人間なんだから傷つくって。
「そうですか。分かりました、ありがとうござ……」
そのとき不意に、背筋に悪寒が走った。
「っ……」
反射的に振り向いて、そのまま二歩後ろへ飛びずさる。
振りかぶった先で視界に映りこんだ彼に、全身の毛が粟立つのがわかった。
「なんや、ガーディアンのお嬢さんやん」
「……あなたが、」
こうして対面するのは初めてだった。
初めてだったはずなのに、なぜかひどく心が揺さぶられて、声が出てこない。
「ん? どないしたん、そんな怯えんでもシバいたりせーへんで」
「っ……」
オールバックにした青みがかった短髪に、彫りの深い精悍な顔立ち。
日本人離れした身長とそのスタイルの良さは、正直……ガーディアン男子たちを上回っている。
そしてまさかの関西弁。
「……はじめまして、“結城先輩”」
呼吸を整えて、わずかによれた制服を正しながら目の前の巨人……じゃない、今回の協力者を見据えた。
「おー、はじめまして」
彼は人懐こそうにニッと笑うと、親指を立てて自分の後ろを指した。
「話なら、向こうでしよか」