ガーディアンズッ☆彡
◇
結城先輩に連れてこられたのは、三年マスターコース専用の教室だった。
「この時間は誰も戻ってきぃひんから、安心してな」
「はぁ……」
そこらへんにかけてと言われたので、あたしは手近にあった椅子に腰掛ける。
結城先輩はあたしから少し離れた机に軽く腰を据えて、腕を組んだ。
「それにしても驚いたで。まさかホンマに対談が実現するなんて」
「交換条件ですから」
「そやけど、こんなふうにひとりでくるとは思わんかったわ。お嬢さんには、いつも誰かしらくっついとるイメージ。ほら、あのチビとかな」
「あぁ……日向も今日はいません。なにがあるかわからないので」
やたら気さくに話す彼に、どう対応したらいいのか迷って堅苦しく返していると、結城先輩は困ったように笑った。
「かったいなー。あれか? 関西弁は慣れへんか? ならなるべく標準語で話すさかい、もっと肩の力抜きや」
「あ……いえ、その」
関西人に耐性がないのは確かだけれど、あたしの調子が出ないのは、そういうことではなくて……。
「んじゃ、改めて自己紹介でもしよか!」
────たぶん、この人のせいだ。