ガーディアンズッ☆彡

「でもな、まぁ容姿は別に俺は気にせんで。二の次ってやつやな」


「……ひと目ぼれって言ったくせに?」


「ひと目ぼれではあるさ。ひと目見て、強い女だって分かったからな」



強い女?あたしが?


そりゃあ、マスターズコース首席が強くないなんてことはあってはならないけれど。



「俺、強い女が好みでさ」


「それは能力的に?精神的に?」


「どっちも──って言いたいとこだけど、強いていうなら、能力的にだな」


「変わった趣味ね。マスターズコースともあろう人間が『強い』って思える女なんて、なかなかいないでしょうに」



嫌味を含めて言い放ってみれば、哲平からは意外にも余裕の笑みが返ってきた。



「そうでもないで」


「…………」


「実際、俺はお嬢さんに出逢ったし?」


「それは、」


「細かいことは気にすんなや。あのな、間違いなくあんたは俺が今まで見てきたどの女よりも強い。ガーディアンじゃなかったら、今すぐ手合わせ願いたいところやし」



なんなんだ、この男は。


それはつまるところ、あたしと闘ってみたかっただけってことなの?


恋なんて微塵も感じられないじゃない。



「はぁ……話すだけ無駄だったかな」



"ひと目惚れ=恋"


の方程式は成り立たないってことなのね。


まだまだ勉強不足だな、あたしも。
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