ガーディアンズッ☆彡
「この学園に来てる人間なら誰でも枷になってる過去のひとつやふたつあるだろうが……きっと姫ちゃんは、まだそれを乗り越えられてないんだよ。まぁ俺が見ている限り、出ようとはしてたけどな」
「……過去、か」
恭ちゃんの呟きにユキちゃんが気遣うように目を細めたのがわかった。
そういえば、僕と律と同じように恭ちゃんとユキちゃんも幼なじみなんだっけ。
これまでの過去なんてお互い話したことがないから知らないけれど、きっとふたりにも抱えている過去があるんだろう。
……僕たちと同じように。
「そういえばよくうなされてたな、あいつ」
思い出したように舌打ちする恭ちゃんに、律が小さく顎を引いて同意する。
え、なにそれ。
そんなにふたりともカノちゃんの寝床に立ちあってんの?
「……変な想像をするな、柚」
すかさず律が咎めてくるけれど、それすら怪しい。
うわぁ、オオカミだらけじゃん。
カノちゃんってば僕がいて安心しただろうなぁ、通常男子で。